ほうれんそう(報・連・相)

【読み方】

ほうれんそう

【使用例】

部下「この配置を変更しないとお客様の往来の障害となりますので、配置を変更しようと考えますが、よろしいでしょうか?」
上司「わざわざそんなこと聞くな!それくらい自分で考えてやれ!!」

● 配置を変えたパターン

部下「(配置変更)・・・」
上司「なぜ勝手に配置を変えたんだ?ほうれんそうしろ!」

● 配置を変えなかったパターン

部下「(そのままにしよう)・・・」
上司「客の邪魔になっているから配置を変えろよ!」
部下「事前に、そのことについては伝え、配置を変更~」
上司「ほうれんそうが足らん!」

【本来の意味】

「ほうれんそう(報・連・相)」は、元山種証券社長(現SMBCフレンド証券)の山崎富治氏が述べたのが始まりと言われている。

「報告・連絡・相談」のことをまとめて「ほうれんそう」と呼び、野菜の「ほうれん草」と掛けている。

下記の山崎氏の著書に、ほうれんそうのニュアンスが記載されている。


ほうれんそうが会社を強くする―報告・連絡・相談の経営学

この著書によると、ほうれんそうは、「報告は、縦(上下)」、「連絡は、横(左右)」、「相談は、集団(上下左右の組織に制約されない)」の円滑なコミュニケーションを指す。

管理職等の上の立場の社員が、責任逃れのために、部下等の下の立場の社員に大きい態度をとり、「イヤな情報、喜ばしくないデータ」を遠ざけ、解決策を考えないことを防ぐために、下の立場の社員の意見や提案等の声が、気兼ねなく上司にも伝えられる「風通しの良い会社」をつくろう(育てよう)という意図で「ほうれんそう」と述べている。

著書には、

上の人間が聞いて不快になりそうな情報は、なるべく伝えないようにしようという土壌がいつのまにかできているとしたら、この土壌には”ほうれんそう”は育たない

と記述されており、「ほうれんそう(ほうれん草)」が生き生き育つ環境(土壌)が重要であると読み取れる。

この文章からすると「“ほうれんそう”をしよう」ではなく、「“ほうれんそう”を育てよう」という解釈の方が正しい。

【ブラックな意味】

上司の責任転嫁のために使われる言葉である。

【使用例】の項目の例文のように、結局、「報告・連絡・相談」しても、怒られることが多々ある。

「イヤな情報、喜ばしくないデータ、対応が面倒なこと」に対しては、威圧的、高圧的な態度で「いちいちそんなこと聞くな」「説明しないとわからないのか」と述べ、何が問題が生じたときは、「なぜ、ほうれんそうをしなかったんだ」と述べ、責任を全て下に押しつけようとする。また、責任から逃れる口実として、日頃から「(面倒なことはスルーするが)ほうれんそうしろ」と述べる。

【本来の意味】の項目で記載した、山崎氏の想いとは見事に正反対の使い方で「ほうれんそう」が使用される。

立場が上の人の都合が良いように捻じ曲げられた言葉の代表例である。

この言葉の発言者は、「ほうれんそう(ほうれん草)を育てよう」という想いはなく、「栄養も水分もない荒れ果てた土壌に、ほうれんそう(ほうれん草)を八百屋から買ってきて、植え付けよう」という斬新な農業をしているようなものである。ほうれんそう(ほうれん草)が、プラスチック(虚言、粉飾、不正データ)でできていることも疑わざるを得ない。

注意点として、ここでは「ほうれんそう」の意味、使われ方を述べただけであり、「報告・連絡・相談」をやらなくても良いというわけではない。また、「報告・連絡・相談」を必ずしもやった方が良いというわけでもなく、やらないことによって効率、生産性が上がることもある。

そのため、社内の意思伝達方法については、会社の方針により異なる。

ただ、「報告・連絡・相談」が活発な職場を目指す方針の場合は、「報告・連絡・相談」がしやすい環境作りが必要不可欠である。

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